2.取扱説明書の考え方(製造業)

チェーンソー

取扱説明書、あの読む気の起こらない文書をきちんと読んだことはあるでしょうか?

 

今回話題にする取扱説明書は、繰り返し使用することを想定しています。製造業で、機械等を納入するときに一緒に作成する取扱説明書です。私は仕事柄、契約書と一緒に取扱説明書を作成することがあります。

 

それでは、「機械」に関する取扱説明書について考えてみます。

 

機械と言っても、人体に危険が及ぶものもあれば、一般家庭で使用するようなお手軽なものもあります。その機械がどのような場面で使用されるかを考えなければなりません。

 

☆DIY機械工具の例

一般家庭で使用する機械工具を考えてみましょう。ホームセンターで購入し、家庭で使用することになります。取扱説明書には、危険について触れなければならないでしょう。しかし、読まない人もいます。そんなときのために、機械工具自体に表示をしなければならないこともあるでしょう。

 

ただ、御察しの通り、取扱説明書や本体表示にいくら書いたところで、それは本質的な問題解決にはなりません

 

ISO12100(JIS B 9700)によれば、機械の設計に関して、次の3種の方策が掲げられています。

 

1.本質的安全設計方策

 機械自体の設計や特性を変更することによって、危険源を除去またはリスク低減する方法

 

2.安全防護

 「1」では除去できない危険源から使用者等を防護するための安全防護物の使用による方法

 

3.使用上の情報

 取扱説明書や、注意書き、記号、標識などを使用して安全対策をとる方法

 

というわけで、取扱説明書は、最後の手段(最後の砦)でもあるわけです。本質的には、「1」の設計が必要となります。取扱説明書に「警告」「注意」「」の表示をするだけでは、機械の使用リスク低減には劇的な効果がないと言えます。

 

私としては、契約書という実に表面的な文書や、少し立ち入った話となる取扱説明書の仕事をしながら、「本質的安全設計」に役立つような助言ができたらと考えています。もちろん、開発にはコストのかかる話です。費用対効果の問題も含めて、少なくとも検討課題となるような意見具申ができればと思います。

 

取扱説明書を通じて、使用者の安全性を少しでも向上させ、ひいてはクライアントのリスク軽減に貢献したいものです。しっかり仕事いたします!

運営者

小坂 英雄
小坂 英雄 Kosaka Hideo

愛知県行政書士会所属。2003年行政書士開業。契約書だけでなく、利用規約取扱説明書も作成しております。小坂行政書士事務所代表。(有)起業経営研究所代表取締役。その他NPO法人や一般社団法人などの役員を務めています。