利用規約を用意する4つの理由

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取引の中で、「契約書」という書面ではなく、「利用規約」を準備することもあります。インターネット上でよくご覧になる方も多いですね。YahooやGoogleなどでも利用規約が設けられていますし、ソフトウェアをダウンロードするときに、かならず利用規約(あるいは利用許諾の文書)に同意しないと次のプロセスに進めないという例もありますし、よく利用されています。

 

利用規約は、主に次の4つの理由で使われています。

 

1.契約の相手方が多数存在する
相手方が多数存在して、契約書を一枚ずつ渡して、都度捺印していては業務に支障を来す場合は、利用規約の出番です。ブログを開設するとき、SNSを利用するときなど、事業者の利用規約に同意することにより、利用者が契約内容を理解して了解したということになります。「約款」という形式で銀行、保険会社から書面をもらった経験がありますよね。定型的な文書がないと、事務が煩雑になって、サービスの提供に支障を来します。

 

2.契約前に相手方に確認して欲しい事柄がある
契約前に、利用者に対して注意喚起をするために利用規約を用意することがあります。ソフトウェアのダウンロードの際に、不具合を起こす可能性があるのでPCの性能を確認してもらうことなどがこれに該当します。また、不具合に対する免責の定めをしていることも多いでしょう。特に利用者にリスクのあることは、事前の了解を取っておくべきです。

 

3.契約後、継続的に遵守して欲しい事柄がある
利用者にIDを付与して自由度の高いサービス提供をする場合は、特に利用規約が活躍するでしょう。文章や画像、動画などのデータをアップロードできるようなサービスをはじめ、サーバを貸し出したり、利用者同士のコミュニケーションが発生したりする場合などは、利用規約の「禁止事項」「契約解除(即時解除)」が必須となります。これがないと、いざというときに事業者側から利用停止の措置を取ることが困難になってしまいます。

 

4.閲覧者に対して事前に了解を得ておきたい
サイトを閲覧する際に注意喚起をし、あるいは了承を得たい事項がある場合は、利用規約を用意しておきます。利用者ではなく、閲覧者に対してのメッセージです。特に重要な事柄について事前了解を得たい場合は、確認画面を経ないと閲覧できないように、サイトを設計することもあります。コンピュータ会社のQ&A閲覧時の免責などで見られます。

例えば、私も愛用している「法令データ提供システム」(法律の条文検索ができる、超便利なサービス)では、次のような表記があります。

 

法令データ提供システムの利用にあたっての注意事項


本システムで提供する法令データは、総務省行政管理局が官報を基に、施行期日を迎えた一部改正法令等を被改正法令へ溶け込ます等により整備を行い、データ内容の正確性については、万全を期しておりますが、官報で掲載された内容と異なる場合は、官報が優先します。


総務省は、本システムの利用に伴って発生した不利益や問題について、何ら責任を負いません。 

 

はじめて利用する方は、こちらを必ずお読みください。(→リンク先にジャンプ) 

 

ただ単に閲覧させるだけでも、何らかのリスクが予想される場合に、免責などの条項を入れた利用規約(もしくは簡単な文章)を活用します。

 

 

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運営者

小坂 英雄
小坂 英雄 Kosaka Hideo

愛知県行政書士会所属。2003年行政書士開業。契約書だけでなく、利用規約取扱説明書も作成しております。小坂行政書士事務所代表。(有)起業経営研究所代表取締役。その他NPO法人や一般社団法人などの役員を務めています。